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テレビ東京『主治医が見つかる診療所』で紹介された
内容をわかりやすくまとめました

テレビ東京の健康番組 『主治医が見つかる診療所』 をご覧になって、「血糖値スパイクって一体何？」「テレビで森利枝先生が話していた内容をもう少し知りたい」と検索された方も多いのではないでしょうか。

今回の放送には、当院の 森 利枝（もり りえ）医師 も出演し、“注意すべき血糖値の変化” や“日常生活で血糖値が急上昇する原因”について専門医として解説しました。

今回は、番組内容をわかりやすくまとめました。

 糖尿病とはどんな病気？

糖尿病とは、血液中のブドウ糖（血糖）が慢性的に高くなる病気です。インスリンというホルモンの働きが弱くなったり不足したりすることで、血糖値を正常範囲に保てなくなります。初期にはほとんど自覚症状がなく、「気づいた時には進行していた」というケースも少なくありません。

糖尿病の診断基準（日本糖尿病学会）

医療機関では、以下のような血糖値・HbA1c（ヘモグロビンA1c）の数値をもとに診断します。

糖尿病と診断される主な基準

• 空腹時血糖値：126mg/dL以上

• 随時血糖値：200mg/dL以上

• 75gブドウ糖負荷試験2時間値：200mg/dL以上

• HbA1c（NGSP）：6.5％以上

これらのうち、血糖値とHbA1cの両方が基準を満たす場合、または 別日に再検査して同様の結果が確認された場合 に、糖尿病と診断されます。

※典型的な高血糖症状（口渇・多飲・多尿・体重減少など）がある場合は、1回の検査でも診断されることがあります。

 まだ糖尿病ではない？「境界型」も要注意

次のような数値は、糖尿病予備群（境界型）と呼ばれます。

• 空腹時血糖値：110〜125mg/dL

• HbA1c：6.0〜6.4％

この段階では、
✔ 生活習慣の改善
✔ 血糖値スパイク対策
によって、糖尿病への進行を防ぐことが十分可能です。

 糖尿病は「治らない」が、「寛解」は目指せます

糖尿病は、完全に元の状態へ戻る「完治」が難しい病気です。

しかし近年では、食事・運動など生活習慣の改善、適切な医療介入によって、薬を使わずに血糖値が安定した状態を保つ「寛解（かんかい）」を目指すことは可能と考えられています。

特に、血糖値スパイクを繰り返している段階、境界型〜初期の糖尿病では、早めの対策が将来を大きく左右します。

寛解についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
→糖尿病って治るの？最新の治療と寛解の可能性

 

血糖値スパイクとは？

血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度のこと。食後に血糖値は上がるのが自然ですが、“急激に”上昇する状態 を「血糖値スパイク」と呼びます。

放置すると、
・動脈硬化
・心筋梗塞
・脳梗塞
・糖尿病の悪化
など、重い病気のリスクを高めると言われています。

24時間血糖値を計測してわかった「悪い習慣」

番組では、元木大介さん、中川安奈さん、山野内里子さん、まるさんなど、さまざまな生活スタイルの方々が24時間血糖計を装着し、日常の血糖値変化が可視化されました。

専門医が導き出した “血糖値スパイクを招くNG習慣” はこちら👇

 血糖値が急上昇しやすい「悪い習慣」

1. 朝食を抜く
   

2. 空腹時間が長くなると、食後の血糖が急上昇しやすくなります。

3. 炭水化物から食べ始める

4. 消化が早く、血糖値が一気に上がる原因に。
   → 野菜やたんぱく質を先に食べ、炭水化物を最後に食べる“カーボラスト”が効果的です。

5. 炭水化物の重ね食べ

6. （例）ご飯＋麺、パン＋ジュース など
   炭水化物on炭水化物は最も危険な食べ方。急激な血糖値上昇につながるので要注意です。

7. ジュースを飲む

8. ジュースなどの糖分の多い液体の飲み物は、消化をする必要がなく胃を通過するため、糖の吸収が早くなります。液体は特に血糖値が急上昇しやすいので注意が必要です。

9. スムージーにする

10. ジュースと同じくスムージーも食物繊維が細かく砕かれるため、糖の吸収が早くなります。特に果物を多く使用しているスムージーは血糖値が急上昇しやすいです。
    

    調味料の使いすぎに注意
    

11. 塩麹やみりんなどの調味料には、糖質が多く含まれています。お砂糖を使わない代わりにこれらの調味料を使いすぎると血糖値スパイクの原因になるため要注意です。
    
    
12.  

血糖値スパイクを防ぐ「いい習慣」

番組で紹介された、専門医が推奨する習慣はこちら👇

専門医もすすめる「血糖値が安定する習慣」

1. ブラックコーヒー（1日3〜4杯）

2. ポリフェノールの一種「クロロゲン酸」がインスリンの働きを良くし、糖の吸収を穏やかにして食後の血糖値を抑制させる働きがあります。１日にコーヒーを３〜４杯飲む習慣がある人は、そうでない人と比べて糖尿病のリスクを抑えられるという研究結果もあります。
   （参考文献）Psychological Factors, Coffee and Risk of Diabetes Mellitus among Middle-Aged Japanese: a Population-Based Prospective Study in the JPHC Study Cohort
   
   意外と勘違いしがちなのが、カフェラテ。砂糖やガムシロップが入っていないカフェラテでも、ほんのり甘味を感じると思います。実は、牛乳には乳糖という糖質が入っていて、これが血糖値を上げるため飲み過ぎには注意が必要です。

3. よく噛んでゆっくり食べる

4. 咀嚼回数が増えるほど血糖上昇が緩やかになります。番組では“1口100回”の参加者が特に効果的でした。100回は大変・・・という方は、最低でも“1口30回”は噛むように心がけましょう。

5. 無糖の炭酸水を飲む

6. 炭酸水を飲むと胃が膨らんで脳の満腹中枢が刺激され、食べすぎや間食が抑えることができます。

7. コース料理形式で食べる

8. 1品ずつ時間をかけて食べることで早食い防止に。また、最後に炭水化物を食べるこちで血糖値スパイクを防止できます。
   （例）朝食：味噌汁 → 納豆 → 最後にご飯 

9. ご飯は一度冷やす（レジスタントスターチ）

10. 冷蔵庫で約8時間冷やすと、レジスタンとスターチという消化吸収されにくいデンプンが増加します。電子レンジで30秒くらい温め直しても効果はある程度残ります。

11. 隙間時間に軽い運動（かかと落としなど）

12. 骨への刺激によりインスリンの働きがよくなる可能性があります。

13. ずっと座りっぱなしは血糖値には良くありません。隙間時間に少しずつ体を動かすことが大切です。
    ※研究は進行中だが「食後の運動」は確実に有効。

14. 水溶性食物繊維を意識する

15. 水溶性食物繊維には、余分な脂質や糖分を包み込み、吸収せずに排泄する作用があります。
    （例）わかめなどの海藻、オートミール、もち麦、大麦、納豆 など

     

 まとめ

血糖値スパイクは、
習慣を少し整えるだけで大きく改善できる“予防できるリスク” です。

森利枝医師をテレビで知り、検索してくださった方へ。
当院では血糖管理の相談や、食事・生活習慣のアドバイスも行っています。

もし
・血糖値が気になる
・健診で注意された
・冬太りや疲れが取れない
などのお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

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