Youtube
TOPへ

ブログ

水はゼロカロリーなのに血糖値が上がる? 医師が教える正しい水分補給とNG習慣

水はゼロキロカロリーで「血糖値には影響しない」と思われがちですが、実は水の飲み方によって、血糖コントロールに影響が出ることがあります。「水を飲むだけで血糖値が上がるのは本当?」と疑問に思い、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

糖尿病専門クリニックの診療現場では、水分摂取の方法が適切でなかったことが、血糖コントロールに影響していたと考えられるケースを見かけることがあります。もちろん、これはすべての方に当てはまるわけではなく、血糖値の改善には食事・運動・薬物療法などを含めた総合的な管理が必要です。

水そのものに糖質はなく、直接血糖値を上げることはありません。しかし、食事中の飲み方、飲む量やタイミング、選ぶ飲み物を誤ると、血糖値スパイクや脱水を招き、結果的に血糖コントロールを難しくすることがあります。

この記事では、飲むだけで血糖値が上がりやすくなる水分補給のNG習慣血糖値スパイクを防ぐ水の飲み方、そして自分に合った水分量の考え方について、医学的根拠と糖尿病専門クリニックでの臨床経験をもとに解説します。

 

水を飲むだけで血糖値が上がることはあるのか?

水は0kcalで血糖値を直接上げることはないことを示した概念図。水の摂取は血糖値に影響せず、NGな飲み方では血糖値が上がる可能性がある

水そのものは血糖値を上げない

結論からお伝えすると、水(無糖・ノンカロリー)が直接血糖値を上げることはありません。
水には糖質もエネルギーも含まれていないため、飲んだだけで血糖値が上昇することは基本的にありません。

問題になるのは「水の飲み方」

血糖値に影響するのは、水を飲むタイミング、一度に飲む量、水だと思って飲んでいる飲み物の中身といった、水分補給の習慣です。これらを誤ると、「水を飲んでいるのに血糖値が下がらない」「むしろ悪化した気がする」と感じてしまう原因になることがあります。

 

飲むだけで血糖値が上がるNGな水分補給5つ

飲むだけで血糖値が上がる可能性のあるNGな水分補給5つの一覧。食事中の一気飲み、ジュースやスポーツドリンク、冷たい水、カフェイン中心の摂取などを示す図解

食事中に水を一気にがぶ飲みしている

食事中、飲み込みやすくするためにコップ1杯の水を一気に飲んでいませんか。水が一度に胃に入ると胃の出口が開きやすくなり、消化途中の食べ物が小腸へ早く流れ込みやすくなります。その結果、食後血糖値が急激に上がりやすくなることが示されています。
対策は、ひと口20ml程度を目安に、口を潤す程度にとどめることです。

水を飲んでいるつもりで実は足りていない

「1日1.5Lは飲んでいます」とおっしゃる方でも、実際に記録してみると800ml程度だった、というケースは珍しくありません。水分が不足すると血液が濃くなり、結果として血糖値が下がりにくくなる影響が出やすくなります。

スポーツドリンクやジュースを水分だと思っている

スポーツドリンクや果汁ジュースは、水分補給ではなく糖質補給です。血糖値が上昇すると利尿が進み、かえって体の水分が失われてしまうこともあります。「水分をとっているつもりで脱水していた」という状態にならないよう注意が必要です。

キンキンに冷えた水を一気に飲んでいる

冷たい水の一気飲みは胃腸に負担をかけ、体にとってはストレスになります。こうしたストレス反応が、間接的に血糖値に影響する可能性も指摘されています。

コーヒーや緑茶などカフェイン飲料ばかり飲んでいる

カフェインには利尿作用があり、水分補給のつもりでも摂りすぎると体の水分は不足しがちです。目安として、カフェイン飲料は1日1〜2杯までにし、それ以外は水やノンカフェインのお茶を選びましょう。

正しい水の飲み方で血糖値スパイクを防ぐ方法

水を飲むベストなタイミングを示した図。食前30分に水200mlを飲むことで、食後の血糖値が緩やかになりやすいことを表している

水を飲むベストなタイミングは食前

食事の30分前にコップ1杯(約200ml)の水を飲むことで、胃の中で食べ物がとどまりやすくなり、糖の吸収スピードが緩やかになると考えられています。

食前に水を飲むと血糖値が安定しやすい理由

水が先に胃に入ることで、食後血糖値の急上昇を抑えやすくなることや、食べ過ぎの予防につながるといったメリットが期待できます。

水が苦手な人におすすめの飲み方

  • 無糖炭酸水、麦茶、ルイボスティー、白湯などは、血糖値に影響しにくく、無理なく続けやすい選択肢です。

 

あなたに必要な水分量の目安と簡単セルフチェック

             

体重から計算する1日の必要水分量

目安は体重×30ml/日です。体重60kgの場合、およそ1.8Lが目安になります。

食事からとれている水分も考慮しよう

味噌汁、スープ、野菜、果物などから、1日500〜800ml程度の水分が摂れていることもあります。飲み物としては1日1L前後を意識すると、無理なく続けられます。

水分不足のサイン(尿の色・体調)

  • 尿の色が濃い、朝起きたときに口が乾く、夕方に頭が重い、便秘や肌の乾燥などがある場合は要注意です。1つでも当てはまれば、水分不足の可能性があります。

水分補給と血糖値に関するよくある質問(FAQ)

水を飲むだけで血糖値は本当に上がる?

水そのものでは上がりません。飲み方や飲み物の選択が影響します。

食事中に水を飲んではいけない?

少量であれば問題ありませんが、一気飲みは避けましょう。

コーヒーや味噌汁は水分に含まれる?

含まれますが、カフェイン飲料は摂りすぎに注意が必要です。

1日1.5L飲めば十分?

体重や生活環境によって異なります。

無糖炭酸水は血糖値に影響する?

基本的に影響しません。

まとめ:血糖値を整えるために見直したい「水分補給」

血糖管理は、食事・運動・薬物療法だけでなく、毎日の水分補給の積み重ねも重要です。
今日から意識したいポイントは、
・食前にコップ1杯の水
・ジュースを水分にカウントしない
・こまめに、少しずつ飲む
という3つ。小さな習慣が、体の状態を整える第一歩になります。

 

参考文献

  • Institute of Medicine. Dietary Reference Intakes for Water, Potassium, Sodium, Chloride, and Sulfate. Washington, DC: The National Academies Press; 2005. DOI: 10.17226/10925.
  •  
  • EFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies (NDA). Scientific Opinion on Dietary Reference Values for water. EFSA Journal. 2010;8(3):1459. DOI:10.2903/j.efsa.2010.1459.

American Diabetes Association. Standards of Medical Care in Diabetes — 2021. Diabetes Care. 2021;44(Suppl 1):S15–S33. DOI:10.2337/dc21-S002.

 

▶︎当院のWEB予約はこちらから
▶︎お電話でご予約希望の方はこちらから

  1.